ツリーマン症候群の日本での症例がないのはなぜ?原因の秘密は遺伝子にあり?!

ツリーマン症候群という病気をご存知ですか?別名「樹木男」とも呼ばれるこの病気は今、世界中の注目を集めています。
未だ正確な原因も治療法もわかっていない奇病であるため、身近な日本人の症例があるかどうかが気になる方も多いと思いますが、
現在は日本でのツリーマン症候群の症例はないようです。
でも、それってなぜ?
今回はツリーマン症候群の原因から日本での症例がない理由を調べてみました!
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ツリーマン症候群とは?
女性として初めて「ツリーマン症候群」を発症したとみられるバングラデシュの少女、首都ダッカの病院で受けたイボの除去手術が成功。https://t.co/K9DVM7yr8a pic.twitter.com/A0Ch8novEB
— TomoNews Japan (@TomoNewsJP) 2017年2月8日
女性として初めてツリーマン症候群を発症した少女、バングラデシュのサハナ・カトゥンさん。
この少女のニュースがきっかけでツリーマン症候群を知った方もいらっしゃるのではないでしょうか?
サハナ・カトゥンさんはまだ10歳の女の子。
顔に樹木の皮のようなものが付着していますが、これがツリーマン症候群の症状なのです。
■疣贅状表皮発育異常症■
症状として現れる樹木の皮のような見た目から「ツリーマン症候群」と呼ばれているこの症状、実は「疣贅状表皮発育異常症(ゆうぜいじょうひょうひはついくいじょうしょう」という名前もあります。
疣贅とは、つまりはイボのこと。
そうです、樹木の皮のように見えているのは、発育異常によって発生したイボだったのです。
このイボは主に手足に発生することが多いと言われています。
ツリーマン症候群はこれまで男性ばかりが発症していたようですが、サハナ・カトゥンさんのように女性でも発症することがわかりました。
ツリーマン症候群の症状である樹木のようなイボは硬さもあるようです。
発症する箇所が手や足という、日常的に使う部分でもあるため、患者は痛くて手に何かを持ったリ、歩いたりということが困難になってしまうというところも大きな問題です。
サハナ・カトゥンさんは顔に症状が現れていますが、女性としてはこれが一番つらいかもしれませんね。。。
■ツリーマン症候群の治療法■
ツリーマン症候群を完全に治療する方法は現在もわかっていません。
できてしまったイボを手術で切除することが今のところの最善策と言われています。
2017年1月にはアブル・バジャンダルさんというバングラデシュの男性が16回にもわたる手術で約5キロものイボを切除。
もし、彼がツリーマン症候群を再発しなければ、これが世界初の成功例となるようです。
一方、イボを切除することで、さらに大きく硬いイボができてしまうという症例もたくさんあります。
サハナ・カトゥンさんも病院で切除手術を受け、一旦は成功したように思われたのですが、父親によると以前よりも硬いイボができつつあるとのこと・・・
早く、画期的な治療法が見つかるといいのですが(;_;)
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ツリーマン症候群の原因は遺伝
世界でも珍し奇病で未だ画期的な治療法が見つかっていないツリーマン症候群。
そもそもこの病気は何が原因なのか・・・
現在、原因として考えれられているのは2つ。
ヒトパピローマウイルス
と
遺伝子
です!
■ヒトパピローマウイルスとは?■
ヒトパピローマウイルスは別名「ヒト乳頭腫ウイルス(ヒトにゅうとうしゅウイルス)」と言われる、イボを形成するウイルスです。
感染するのは人間のみで、世界中に古くから存在しているウイルスです。
現在までに100種類以上の存在が確認されているとのこと!!
このヒトパピローマウイルスは皮膚や粘膜の小さな傷から侵入し、人間の表皮に感染します。
一般的に表皮にできるイボはこのヒトパピローマウイルスが原因。
ウイルスの型によってイボの形状や発症場所が変わります。
イボは自然治癒する場合もありますが、急激な増加や巨大化などの症状の悪化、人に感染させてしまう危険性から治療するのが望ましいことが多いようです。
自分で無理やり切除すると悪化してしまうこともあるので、病院に行って治療するのがベストです。
実は保険も適用されるんですよ!
主な治療法は液体窒素を使った凍結治療。
イボではなく、その原因となっているウイルスに感染した組織を壊死させることで根本的治療することが可能です。
また、有名な症例としては、子宮頸がんや尖圭コンジローマ等があります。
こちらもウイルスの型が違うだけで、同じヒトパピローマウイルスが主な原因となっています。
ツリーマン症候群もこのヒトパピローマウイルスが原因で発症する症状と考えられているようです。
■遺伝子が原因でツリーマン症候群に■
ツリーマン症候群の原因の一つとして考えられているヒトパピローマウイルスは、意外と私たちの身近に存在するウイルスでしたね。
では、どんな場合にそれがツリーマン症候群の原因になってしまうのか。
その秘密がどうやら遺伝子にあるようなのです。
ツリーマン症候群の患者は、ヒトパピローマウイルスに対する抗体が弱い遺伝子をもっているのです。
だから他の人とは違い、どんどんイボが成長してしまう・・・と考えられています。
ちなみにこの遺伝子は劣性遺伝子であるため、両親が2人ともヒトパピローマウイルほの抗体が弱い遺伝を持っていないと親子間では遺伝しないそうです。
こうして考えてみると、本当に珍しい病気ですね。
ツリーマン症候群は日本での症例がない
ツリーマン症候群は現在、バングラデシュ、インドネシア、中国等のアジアの一部で症例が確認されています。
ツリーマン症候群の原因の一つと言われるヒトパピローマウイルスが世界中で古くから存在しているのに対し、発症する地域がかなり限られています。
つまり、ヒトパピローマウイルスだけでは発症しない、
あくまでもヒトパピローマウイルスへの抗体が弱い遺伝子があってはじめてツリーマン症候群が発症するということなんでしょうね。
現在、日本でのツリーマン症候群の症例が確認されていないのも、
日本にはツリーマン症候群を引き起こす遺伝子が存在していないということなのかも?
ただ、今後も日本で発症しないかどうかは・・・はっきりとはわからないですね。
今、日本で症例がないのも、たまたまという可能性もゼロではありません。
ヒトパピローマウイルスへの抗体が弱い遺伝子を持っていたとしても、ヒトパピローマウイルスに感染していなければ発症しないわけですし・・・
また、現在は国際化も進んでいるので、原因となる遺伝子がいつか日本でも発見されることもあるかもしれません。
ツリーマン症候群の治療方法や発症の予防方法が早く見つかるといいですね!
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まとめ
世界にはいろんな奇病がありますね。
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